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洋書レビュー4★Jane Eyre

Hiya !

 

今回は洋書レビューです★

 

 

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Jane Eyre by Chalotte Bronte 

 

Theme:フェミニズム、男女の差、ソーシャルクラス、愛、スーパナチュラル

 

Genre:ゴシック、Coming of Age, 

 

 

私が大学に入って一番最初に読んだ思い出深い本です★

 

過去3つはアメリカ文学でしたが今回はクラシックなイギリス文学の紹介。

 

本の紹介

 

ヴィクトリア時代(1837年〜1901年)の作品は多く

現在でも英文系の学科ではフランスでも

イギリスの大学でも使われる、ド・定番です。

 

 

1847年に出版されたシャーロット・ブロンテの

小説の中で一番有名な一冊。

バカ売れしブロンテ3姉妹と総称して呼ばれますが、

実は6人姉弟でシャーロットは3女です。

姉二人はボーディングスクールでの環境が悪く、

幼い時に病気でなくなっています。

この時に卑劣な環境はJane Eyreでも登場します。

 

この"ブロンテ3姉妹"というのは

小説家になった3人のみを差しますが、

一つ年下の弟もライターとして物書きの道に入っていたようです。

しかし、この家族みんな30代でなくなっていて短命です。

 

 

私が読んだのはペンギンクラシックスの

このヴァージョンです★

 

 

 

 

では、さっそく。

 

本のプロット

  

孤児のJaneは裕福な叔母に虐待され、その息子Johnにも

いつもいじめられ、厄介者扱いされながら暮らしていました。

ある日、いつものようにジョンがいじめてきたので喧嘩になり、

その罰としてRed-Room (赤い部屋)に閉じ込められます。

 

閉じ込められている間にJaneはこの部屋で亡くなった

おじさんの亡霊を見て、怖くて失神してしまいます。

これを機に叔母はJaneを家においておくのも

いやになり寮制のボーディングスクールに送られます。

 

Janeも最初は虐待の家から逃げられるので喜んでいました。

Janeの性格はかわいそうな感じではなく、

逆境の中でも強く自分の意見を持っているようなヒロインです。

 

しかし、ローウッド校での暮らしも

彼女が想像していたものとはかけ離れて、

劣悪な環境な上に学校長は外面がいいだけの冷酷な人間で、

そこにいる女の子たちは十分なご飯も

もらえないような場所での生活が始まります。

 

ここまで見てもわかるように、

孤児⇨家族からの虐待⇨劣悪な学校、と、

Janeの人生は苦労ばかりで、読んでいても

少し滅入ってしまいます。

 

小説には文しか書かれていないのに、

暗〜く雨のシトシトふっているような雰囲気が

頭に想像できるほどです。

(イギリスが舞台であるというのも、

私のこのイメージに関係しているかも。

実際私がイギリスに住んでいた間は8割雨で、空も暗かった〜!!!!!)

 

でも、それほど繊細に言葉が選ばれ、

シーンが表現されているということでもあります。

表現の美しさや繊細さは、現代の英語話者も同様、

形容詞がうまく使えていることがキーだと思います。

 

 

このローウッド校でのシーンで重要なのは

Janeの親友のヘレン。彼女は信仰心が強く、

理不尽で不幸な環境でも自己犠牲をして従順な、

Janeとは真逆の性格で描かれています。

ヘレンのこの様な態度はJaneにとって

心強い存在でありながらも、

時に理解できずイライラする存在でした。

しかし、それはJaneの心の成長に大きな

影響を与えたキャラクターです。 

そんな唯一心を許していたヘレンも疫病のチフスにかかり

亡くなってしまいます。

学校長は自分がチフスにかかることを恐れ、

学校から出て行ってしまいますが、

後任の学校長がきてからはローウッドでの生活は向上し、

学生として6年、その後2年間はJaneが教師となり

ローウッドでの8年間を過ごします。



ここまでがこの本の前半です。

 

後半はローウッドを離れ、ソーンフィールド邸にチューターとして就職、

フランスから引き取られてきたAdel(アデル)という女の子の家庭教師となります。

この豪邸の持ち主はロチェスターという貴族出身の男性ですが、

このロチェスターのお城では奇妙な声が夜中に聞こえたり、

来客が夜中に刺されるなどのゴシックな描写もあります。



その後、ジェーンとロチェスターは恋に落ちます。

しかし、結婚式当日、誓いの言葉を交わす寸前に思わぬ来客が。

そこで、その客から”ロチェスターが既婚者” であることが告げられます。

もちのろん、結婚式は中止。そしてジェーンはロチェスターに別れを告げ

邸宅を離れます。

 

そこから、野宿をしている所を牧師に発見され、

牧師の3兄弟と一緒に素朴な生活を始めます。

偶然にも、この兄弟はジェーンのいとこでしたが、

会ったことのなかったいとこ同士なので、

兄弟の一人、St.Johnはジェーンに恋をし、

インドに宣教に行くのに妻となり付き添ってほしいとプロポーズします。

インドに一緒に行くことを考えていたある晩、ロチェスターが夢に出てきて、

人生でたった一人の愛したロチェスターのことが思い出され、心が揺れ

決心して訪れますが火災で邸宅は全焼してしまっていました。。

そこで、火事の後遺症で視力を失ったロチェスターと再会し、

強い愛を確認しあった二人は結婚することを決めます♡

 

 

 

 

ハッピーエンド、嬉しい!

Janeの辛すぎる人生を読んでいたので最後、安心します笑



この本で重要なのは主人公のJaneだけでなく

ロチェスターの本妻(Berta)はこの本のジャンルにもある

ゴシック要素にとても重要なキャラクターです。

子供の頃にRed-Roomでみたおじの幽霊も同様です。

 

またロチェスターの横柄な態度や馬に乗っていることなども、

この当時のイギリスの文化をとてもよく表しているといえます。

ソーシャルクラスの違いは、ロチェスターのジェーンへの態度に

とてもよく表されています(孤児のジェーンと貴族のロチェスター)

 

 

文学は、物語として読むだけでなく、

著者が何を示しているのか、また分析することに

よって深く知れるとより面白くなると感じます!

 

 

本の紹介

 

Jane Eyre、とってもオススメです! 


 

 

 

 

 

 そして!

狂人Berthaに焦点をあてたWide Sargasso Sea

という本もぜひ見てみてください★

これは、Berthaがロチェスターと結婚する前から

狂人になってソーンフィールドの屋上に幽閉

される前までのお話をJean Rhysという作家が

書いたものです。